2020年5月の記事一覧
今日はこれライス
これは18世紀、インドからイギリスに伝わりました。イギリスはインドを植民地(しょくみんち)として支配しはじめており、インドのベンガル地方の総督(そうとく)だったイギリス人がしょうかいしたといわれています。
19世紀、イギリスで初めてこれの粉が作られました。インドにはこれの粉というものはなく、いろいろなスパイスを組み合わせて、これの味をつくっているのです。もうひとつ、インドのこれとのちがいは、小麦粉でとろみをつけたところです。
明治(めいじ)時代は、アメリカやヨーロッパの文化が日本に積極的に取り入れられ、その中でイギリスからこれが伝わりました。そのころの『西洋料理指南(しなん)』という料理の本に、これの作り方がしょうかいされています。なんと、この本には、カエルや長ネギを使うように書いてあり、今のこれとはちょっとちがうようです。
その後、これの材料であるタマネギ、ジャガイモ、ニンジンが日本でも北海道を中心にたくさん作られるようになり、また国産の安いこれの粉が広がり、大正時代に今のような日本のこれライスのもともとの形ができました。日本のこれはインド生まれ、イギリス育ちでしたが、今わたしたちが食べているこれはインドのこれとも、イギリスのこれともちがう料理なのです。(農林水産省HPより引用し、これのところだけ変えました)